「JINUSHIビジネス」の更なる可能性を拓き
持続的な成長軌道の構築に努めてまいります

株主の皆さまにおかれましては、平素より当社グループにご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
現在、わが国をはじめ世界の経済は、コロナ禍により混乱を極めています。昨年来より、依然として厳しい環境は続いていますが、おかげさまで当社グループは、安定的な不動産投資手法である「JINUSHIビジネス」が順調に推移し、着実な成長を堅持しております。
つきましては、第21期(2020年4月1日~2020年12月31日)における事業のご報告をさせていただきます。

 

代表取締役社長
松岡 哲也

 

1961年 大阪府で生まれる
1986年 同志社大学商学部卒業
1986年 兼松都市開発株式会社入社
2000年 日本商業開発株式会社設立

第21期 連結決算 事業の概況について①

コロナ禍においても独自の事業戦略が功を奏し、業績は堅調に推移しました

当期は、誰もが未経験であるコロナ禍により、経済活動が鈍化し非常に厳しい環境でしたが、これまで進めてきた当社グループの事業戦略が功を奏し、大きな影響を受けることなく事業は堅調に推移しました。


当社グループが保有する販売用不動産は、スーパーやドラッグストアといった生活必需品を扱う業種が主なテナントとなっております。このようなテナントは、コロナ禍でも“巣ごもり消費”により、概ね経営成績は好調であることから、退店や賃料の減額もなく収益面への影響は見受けられませんでした。


当社の主な売却先は「スポンサーサポート契約書」を締結している「地主プライベートリート投資法人(以下、地主リート)」であり、2021年1月には12,585百万円(売却価格総額)の販売用不動産を売却しました。地主リートは2021年1月に、運用開始から5年連続となる5回目の増資を終え、資産規模は1,093億円となりました。「運用開始5年目に1,000億円以上の資産規模」という設立当初の目標を達成したことは、中長期目標である「3,000億円以上の資産規模」へ向け大きな弾みとなります。


全体として当期は堅調に推移しましたが、販売用不動産の仕入面で多少の見込み違いがありました。コロナ禍で資産保有のリスクや負債の軽減を目的とした土地の売却が進むと考えていたのですが、上期は経済活動が急激に鈍化したこともあり、市場での不動産の流通が滞っておりました。下期に入ってようやく期待していた動きが出始め、仕入活動が活発になってきております。

基本戦略

第21期 連結決算 事業の概況について②

課題であった東京圏での仕入活動が活発に

当期は決算期の変更から、対象となる事業期間が9ヶ月間となっております。当期の業績につきましては、売上高29,886百万円、営業利益2,420百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,644百万円となりました。株主さまへの配当は、1株当たり25円とさせていただきました。


業績に関しましては、試算ではありますが、参考までに2021年3月期試算を報告いたします。売上高50,900百万円、営業利益4,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,000百万円で、2020年3月期と比べ、売上高は減っているものの、当期純利益は順調に推移しております。コロナ禍においても「JINUSHIビジネス」の安定性が高く評価され、当期の業績は堅調に推移した一方で、なかなか思うような営業活動が行えなかったという部分もあり、引き続き企業としての成熟度を高める努力を行ってまいります。


当期は、課題であった東京圏での仕入活動が活発化してきました。当社グループは、即戦力として中途採用者、将来の戦力として新卒者を採用しております。中途採用者は業界内に独自のルートを持っていることから、成果を確実に出し、新卒社員も新卒採用1期生(入社6年目)と2期生(入社5年目)のメンバーが実績をあげています。一般に、企業はいかに人を育てるかが課題だと言われますが、当社は育てるという概念ではなく、社会人としての知識や行動が身に付く環境と、自らが主体的に動ける場の提供を基本としています。そのような中で成長する人間が増えていくと、自ずと安定した業績を常に残し、株主さまにも安心していただける会社になってくると考えております。

第21期 ダイジェスト

第21期末現在

主要仕入実績

Pick Up

社名を「地主株式会社」に

当社は2021年3月25日開催予定の「第21期定時株主総会」に、社名変更に関する「定款一部変更の件」を付議いたしました。新社名を「地主株式会社」とし、2022年1月10日より新社名で事業を行う予定です。

自然災害やマーケットボラティリティに強く、長期にわたり安定的に収益を得ることができる「JINUSHIビジネス」商品へのニーズは根強く、底地マーケットは更に拡大していくものと考えております。

社名を「日本商業開発株式会社」から「地主株式会社」と変更することで、事業モデルをより一層広めてまいります。

長期賃貸事業への取り組みによる事業構造の安定化について

当社が保有する現預金を一部活用し、長期賃貸事業への取り組みを開始します。
 

2021年3月期試算(ご参考)について

2020年12月期(第21期)は業績が堅調であったことから、2021年3月期試算(ご参考)でも、親会社株主に帰属する当期純利益はほぼ順調に推移しております。

なお、2020年3月期(第20期)は、財務体質強化を開始し、販売用不動産約220億円の早期売却があったため、一時的に売上高が大きくなっております。
 

上記試算値は、2020年12月期(第21期)の実績に、2021年12月期の第1四半期(2021年1月~3月)の試算値を加味した、あくまでも想定の数値であり、会計監査人の監査等を経たものではなく、また2021年12月期第1四半期の数値を保証するものではありません。

連結財務ハイライト

※当社は第21期より決算期を3月31日から12月31日に変更しております。
※第21期は当該変更の経過期間となり9ヶ月間(2020年4月1日~2020年12月31日)となっております。

第21期 連結決算 事業の概況について③

継続的な財務体質強化策が高い評価を得ました

当社グループは「財務体質の強化」と「海外事業」、「クラウドファンディング事業」を継続的な施策として当期においても推進いたしました。


前期にスタートした販売用不動産の早期売却による財務体質強化策は当期においても順調に進展しており、有利子負債の削減も進んだことで、銀行等の金融機関をはじめ機関投資家さまからも高い評価を得ることができました。また、経営指標の一つである自己資本比率につきましても、当期末では34.9%と前期に引き続き30%台を維持しております。


前期に専任者を配し本格的な取り組みを開始した海外事業では、当期において第3号目の案件を成立させました。米国カリフォルニア州の案件で、ショッピングモール内の土地・建物です。この案件が成立した時点ではニューヨークに営業拠点がありましたが、西海岸での需要増を見込んで今年ロサンゼルスへと移転いたしました。


また、新たな資金調達手法として前期末に体制を整え、当期から具体的に取り組みを開始したクラウドファンディング事業は、当期2回、試験的運用を行い、共に資金調達目標額を短時間で達成いたしました。目標額が1億円以下ではありますが、新たな資金調達の手法として確認できたことは大きな成果と言えます。このクラウドファンディング事業につきましては、「貸付型」と「投資型」(不動産に対する融資)の2種類のスキームを構想しており、現在「貸付型」は金融庁の許認可を得ておりますが、「投資型」における東京都への許認可申請は、これからとなっております。有効な資金調達手段として、早急に認可等の事務的側面を整え、事業を本格化させてまいります。

今後の取り組みについて

第22期も業績は堅調に推移していくと予想しております

下期から「長期賃貸事業」を開始いたしました。これは予期せぬマーケット環境の変動に備えるため、当社グループのより安定した事業構造への変革を目的としております。200億円を超える現預金(2020年12月末時点)の一部を活用して、「JINUSHIビジネス」による不動産投資商品を長期保有し、安定的な収益の確保と拡大を図るものです。今後、大都市圏で一定以上の利回りを見込める不動産投資商品については、売却することなく長期賃貸事業として保有し、長期にわたり安定的な収益の獲得を目指してまいります。


また、新しい取り組みとして、営業の最前線におけるチャンスロスを改善したいと考えており、社内での情報の共有方法を改善することで、仕入の拡大につなげてまいります。


第22期の見通しにつきましては、コロナ禍という状況が継続するとみていますが、業績は当期のように堅調に推移していくと予想しております。また、「地主株式会社」への社名変更を予定していることもあり、企業価値向上の一環として、IRをはじめとする広報活動に注力いたします。


当社グループは、まだまだ若い企業体であり、株主さまから未熟と映る面もあろうかと存じます。基本戦略である「JINUSHIビジネス」は成長途上にあり、不動産における様々な可能性を広げるビジネスです。株主さまにおかれましては、今後の成長に期待していただき、更なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。